AIの答えを信じて外したことがある人へ|出かける前に確かめる5つの手順
答えには賞味期限がある。質問にはない。
外出前の確認を、上から順に見ていける5つの手順にまとめました。
行くかどうかと、帰りの体力を決める
距離ではなく、負担でルートを組む
当日の天気と混雑で見直す
目的地での消耗を減らし、同行者へ伝える
AIの答えのうち、変わる可能性のある情報を確かめる
①〜④は、これまで雨の日、人混み、駅の出口、外食、通院、旅行と、場面ごとに書いてきた内容です。
今回は、それを一枚に並べ直しました。
そして、これまで書いてこなかった⑤を足します。
AIが返してきた答えのうち、どれを自分で確かめるか。
全部を疑う必要はありません。
外れていたときの影響が大きいものだけ、現在に近い情報で確かめます。
※この記事は、外出の段取りを整理するためのものです。体調についての判断や、行く・行かないの最終決定は、ご自身で行ってください。必要な場合は医療機関へ相談してください。本文に出てくる時間や体力の目安は、私個人の感覚です。
① 行くかどうかと、帰りの体力を先に決める
出かけると決めてから考えるのでは遅い項目です。
最初に見るのは、行きではなく帰りです。
予約や支払いがある外出は、変更・払い戻しができる期限を調べる
その期限より前に、「行くかどうかを決める日」を置く
行きで体力を使い切らず、帰りに残す分を先に取り分ける
帰路は、速さより乗り換えの少なさを優先する
帰宅後に休める時間も、予定の中へ入れておく
日常の買い物や通院など、変更期限がない外出なら、当日の朝に何を見て判断するかを先に決めておきます。
たとえば、
支度を始められるか
朝の時点で痛みや疲れが強くないか
帰りに使える移動手段があるか
といった項目です。
判断の基準を、疲れている当日にゼロから考えないためです。
ここを最初に置くのは、あとの手順を全部やっても、帰りが詰まれば一日が終わるからです。
② ルートを、距離ではなく「負担」で組む
同じ目的地でも、どう行くかで消耗はまるで変わります。
駅は、使う出口とエレベーターの位置を先に確かめる
徒歩、バス、タクシーを比べ、歩けるかどうかだけで決めない
途中で座れる場所を数えておく
ベンチ、カフェ、商業施設など、休める候補を二つほど持つ
地図アプリの徒歩時間を、そのまま自分の所要時間にしない
私の場合、地図アプリの徒歩時間に1.3を掛けて見積もっています。
地図で「徒歩10分」なら、13分として予定を組む、ということです。
ただし、1.3は私の数字です。誰にでも当てはまる基準ではありません。
自分の数字を作るには、地図の表示時間と、実際に入口から入口までかかった時間を二、三回だけ比べます。
10分表示の道に15分かかるなら、自分の係数は1.5です。
正しい数字を探すのではなく、自分の数字を作ります。
距離が短いルートと、負担が軽いルートは、たいてい別物です。
③ 当日の条件で、組んだものを見直す
前日までに組んだ計画は、当日の天気と混雑で崩れます。
雨の日は、距離ではなく「滑りそうな場所の数」で見る
屋根のあるルートや、濡れた床を避けやすい入口を優先する
混みやすい時間帯や、近くで開催されるイベントを調べる
ずらせる予定なら、混雑する時間を避ける
行列、入店待ち、ホームでの待ち時間など、立って待つ場面を書き出す
私の場合、立って待つ10分を、徒歩30分ほどの負担として数えています。
これも、私個人の目安です。
立って待ったあとに、どれくらい歩けたか。その日の後半にどれくらい疲れが残ったか。
それを見ながら、自分の換算へ変えていきます。
歩く距離より、立って待つ時間のほうが効いてくる日があります。
④ 目的地での消耗を減らし、同行者に先に伝える
目的地へ着いてからの消耗も、事前の一手で減らせます。
店へ行くなら
入口に段差があるか
座りやすい席があるか
トイレが店内や近くにあるか
予約できるか
入店待ちが発生しそうか
通院なら
駅や駐車場から受付までの移動
受付後に座って待てるか
検査や会計を含めた待ち時間
帰宅後に休める時間
帰りに使う移動手段
診察だけでなく、移動、待ち時間、帰宅後までを一つの予定として組みます。
旅行なら
絶対にやりたいことを前半に置く
一日の予定を詰め込みすぎない
座って移動できる順に組み替える
疲れたときに省ける予定を決めておく
同行者がいる場合は、当日ではなく前もって伝えます。
10分以上立って待つのがつらいので、途中で休憩を入れたい。
帰りは、時間がかかっても乗り換えの少ない経路にしたい。
必要なことを当日その場で言うのは難しい。
言い出しにくさで判断が遅れるのを防ぐために、先に共有しておきます。
⑤ AIの答えのうち、「変わるもの」だけ自分で確かめる
ここが今回、新しく足した項目です。
AIの答えを全部疑う必要はありません。
先に確認するのは、外れていたら、その場で予定を立て直せない情報です。
私は、次の三つに分けています。
当日までに変わりやすい情報
店や施設が営業しているか
駐車場や待合場所が、今もそこにあるか
エレベーターやエスカレーターが使えるか
電車やバスに遅延、運休、経路変更がないか
工事やイベントによる通行制限がないか
混雑や入場制限が発生していないか
ふだんは変わりにくい情報
坂の大まかな角度
通常時の構内配置
恒常的な段差
駅から目的地までのおおまかな距離
ただし、工事や改修が入れば、こうした情報も変わります。
「変わりにくいから、二度と確認しなくていい」ではありません。
外れたときの影響が大きい情報
変わる頻度が低くても、外れていたら外出そのものが成立しない情報は、先に確かめます。
使う予定のエレベーター経路
歩ける距離にある駐車場
段差を避けられる入口
帰りに使う交通手段
必ず座る必要がある場所
判断の基準は一つです。
外れていたとき、その場で予定を立て直せるか。
駐車場がなければ帰ることになるなら、確認する。
売店が閉まっていても別の店で済むなら、そこまでは調べない。
全部を疑うのではなく、外れたときの傷が大きいものだけを見ます。
実際に確かめるのは、一日に一つか二つです。
どこで確かめるか
確認するときは、できるだけ公式の情報を使います。
店や施設:公式サイト、公式SNS、電話
駅の設備:各鉄道会社の駅情報、バリアフリー情報
エレベーターの停止:鉄道会社の設備情報、運転停止情報、駅への問い合わせ
遅延や運休:鉄道会社やバス会社の運行情報
鉄道会社によって、公式サイトで公開している範囲は違います。
JR東日本の駅情報では、駅によって設備の現在の故障状況が表示されることがあります。東京メトロは、エレベーターの点検や工事による運転停止予定を公開しています。
公式ページに載っていなければ、電話や現地への問い合わせを使います。
AIに任せるのは、見落としを探すところまで
ChatGPTでは、2026年3月26日から、端末の位置情報を任意で共有できる機能が、iOS、Android、Webの消費者向けプランへ順次導入されています。
位置情報を共有すると、近くの店、ニュース、天気など、現在地に関係する質問をしやすくなります。
ただし、現在地が分かることと、現地の設備が今使えることは別の話です。
近くに駐車場があると答えられても、今も営業しているとは限らない。
駅にエレベーターがあると答えられても、自分が使う時間に動いているとは限らない。
だからAIには、最終判断を任せません。
AIに任せるのは、
確認項目を並べる
見落としの候補を出す
時間がたつと変わりそうな情報に印を付ける
確認先の候補を挙げる
ところまでです。
最後に何を確かめるかを決めるのは、自分です。
まずは、この一文だけで相談できる
長いプロンプトを使わなくても、最初はこれで十分です。
コピー用
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○月○日に、○○へ行きます。歩行と立って待つことに不安があります。
帰りの体力を残す前提で、外出前に確認することを整理してください。
時間がたつと変わる可能性のある情報には印を付け、公式情報で確認する方法も教えてください。
分からないことは推測せず、「不明」と書いてください。▲ ここまでコピー
AIから返ってきたものを見て、足りない条件をあとから足します。
①〜⑤をまとめて相談するプロンプト
詳しく整理したいときは、こちらを使います。
▼ ここからコピー
あなたは、外出の段取りを一緒に整理するアシスタントです。
私は歩行に不安があり、立って待つことが特に負担です。次の外出について、確認すべきことを整理してください。
最終判断は私が行います。体調や医療に関する判断はしないでください。【外出の予定】
行き先と日時:{いつ、どこで、何をするか}
移動手段:{電車、車、バス、タクシーなど。分かれば経路も}
その日の体力の見込み:{今の感触}
気になっていること:{駐車場、駅の出口、立って待つ場面など}
【出してほしいもの】
帰りの体力を残す前提での当日の流れ
行き、目的地、帰りを分けてください。駅や目的地で確認しておくこと
出口、エレベーター、段差、座れる場所、トイレ、待ち時間を確認してください。当日の天気や混雑によって見直すこと
時間がたつと変わる可能性のある情報
該当する項目に「要確認」と印を付けてください。外れていたら、その場で予定を立て直しにくい情報
重要度の高い順に並べてください。確認先
公式サイト、鉄道会社の運行情報、施設への電話など、確かめる場所を書いてください。ウェブ検索が使える場合は、公式情報を優先してください。
情報の更新日が分かれば書いてください。現在の状況を確認できない場合や、確かな情報が見つからない場合は、推測せず「不明」「要問い合わせ」と書いてください。
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今回の肝は、AIに最終判断をさせないことです。
AIには、時間がたつと変わりそうな情報や、見落としている確認項目の候補を出してもらいます。
そこから何を確かめるかは、
外れていたら、その日の外出を続けられないかで自分が決めます。
自分の条件をメモにしておく
毎回、自分の条件から書き直すのは正直しんどい。
そこで、外出の予定とは別に「自分の外出メモ」を作っておきます。
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【私の外出メモ】
移動でいちばんしんどい場面:{立って待つ、階段、人混みなど}
立って待てる時間の目安:{10分くらいなど}
歩ける距離の目安:{休まず片道7分など}
使いやすい移動手段:{タクシー可、バスの乗り降りがつらいなど}
苦手な場所:{長い階段、滑る床、座れない待合室など}
体調を判断しやすいタイミング:{前日の夜、当日の朝など}
帰りに残しておきたい体力:{帰宅後に着替えられる程度など}
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外出の段取りに必要な条件だけで十分です。
このメモをスマートフォンのメモ帳などに保存して、新しい相談を始めるときに貼ります。
カスタムGPTは、保存メモや過去の会話を新しい会話へ引き継がず、基本的に会話ごとに新しく始まります。
「覚えているはず」と思わず、必要な条件は毎回渡す。
それも、AIの答えを古くしないための確認の一つです。
次の外出で、一から思い出さなくていいように
この5つを、毎回自分で並べ直すのはしんどい。
だから、行き先と外出メモを渡すと、①〜⑤を順番に整理する無料GPT「外出前AIアシスタント」を用意しました。
無料登録すると、二つ届きます。
外出の確認項目を一緒に並べる「外出前AIアシスタント」
紙で上から確認できるPDF「外出前にAIへ聞く10の質問」
ChatGPTを使う日は、AIアシスタントを。
画面を見るのもしんどい日は、PDFを。
その日の体力に合わせて使い分けられます。
GPTは無料プランでも利用できますが、会話を始めるにはChatGPTへのサインインが必要です。
使い方は難しくありません。
外出メモを貼り、行き先を書くところから始めます。
確認項目を持っていても、外すときは外します。
私も、AIに聞いて出かけた先で、なくなった駐車場を探して同じ道を二周しました。
準備が、その失敗を防いでくれたわけではありません。
それでも、ほかの確認をしていたから、外したあとに予定を立て直す余力は残っていました。
完璧な準備はできない。
AIを使っても、失敗はなくならない。
それでも、確かめる項目を持っている人と、持っていない人とでは、外したときの傷の深さが違う。
答えには賞味期限がある。
質問にはない。
次の外出へ持っていくのは、質問のほうでいい。
追伸
この手順を作るきっかけになった、駐車場を探して二周した日の話はこちらです。
note「AIが教えてくれた駐車場は、もう無かった」
あなたが外出前に必ず確認することも、よかったらコメントで一つ教えてください。
私一人では気づけなかった質問を、次の確認リストへ足したいと思っています。

