前回、ぼくはサファイアという肩書きを取った話を書いた。
欲しかったのはステータスじゃなくて、空港で「座って待てる権利」。
その権利を、いよいよ初めての海外で使うことになった。
きっかけは、オフ会。
ぼくはマイルやクレジットカードのコミュニティに入っていて、
その中で「海外に集まろう」という話が出た。
このコミュニティとは、前に一度リアルで会っている。梅田の忘年会。
そのときぼくは、地下街で盛大に迷った。いわゆる梅田ラビリンス。
歩いても歩いても目的地に着かなくて、けっこう消耗した。
でも今となっては、いい思い出。
画面の向こうの人たちじゃなくて、もう一緒に時間を過ごした仲間。
だから「初めての海外」も、この人たちとなら一歩を踏み出せた。
初めてだけど、この機会ならいいかな。
そう思って、行くことにした。
行き先は、マレーシアのクアラルンプール。
人生で初めての、海外。
正直に言う。
楽しみより先に、不安のほうが顔を出した。
延々と立って並ぶ入国審査。
広い空港を長い距離歩く乗り継ぎ。
言葉も、トイレも、勝手がわからない。
体に不安があると、海外は一気にハードルが上がる。
だけど決めた。
現地で「どうしよう」と困ることを、出発前に一つずつ潰しておく。
今回は、その準備メモです。
まずホテル。「観光地の近さ」では選ばなかった
ぼくが最優先にしたのは、立地。
ただし「観光地に近いか」じゃない。
「歩く距離と段差を、どれだけ消せるか」。
選んだのは、ヒルトン・クアラルンプール。
空港から電車1本、乗り換えなしでKLセントラル駅まで行ける。
そして、その駅にホテルが直結している。
これがぼくにとっては全部だった。
そもそも今回、荷物はリュックひとつで行く。
前回の修行で「荷物の重さは、そのまま体へのダメージになる」と骨身にしみたから、スーツケースは持たない。
そのリュックを背負って知らない街を歩く距離が、駅直結ならほぼゼロになる。
駅とホテルのあいだに、段差や長い連絡通路も挟まらない。
初めての海外で、いちばん怖いのは「想定外に歩かされること」。
それを立地で先に消した。
フライトは、座席とマイルの合わせ技
行きはJALの直行便。乗り継ぎなし。
これも体への負担を減らすため。
席は、トイレに近い通路側を選んだ。
長時間のフライトで、立ち上がりやすさは正義。
ここでちょっとマイルの話。
行きは昼の時間帯だから、エコノミー。
帰りは深夜便だから、ビジネス。
そう取り分けた。
夜に移動して体力を削るので、横になれるビジネスにしておきたかった。
どちらも特典航空券。お金じゃなくて、貯めたマイルで取っている。
「体力の使いどころ」と「マイルの使いどころ」を、同じ目線で組んだ感覚。
空港は、車椅子をお願いした
今回いちばん大きい判断が、これ。
空港内の移動を、車椅子でお願いした。
手配はJALに電話。
成田とクアラルンプール、両方の空港で頼んでいる。
今回は乗り継ぎがないので、行き帰りそれぞれの到着・出発をカバーしてもらう形。
誤解されたくないので、正直に書く。
立って待つのと長い距離を歩くのが、とにかくつらい。
移動距離の不安は、車椅子をお願いした時点でほぼ消えた。
残るのは、保安検査や入国審査そのものへの不安。
こればっかりは初めてだから、行ってみないとわからない。
でも「距離と立ち時間」という、いちばん体に効く部分は先に手を打てた。
それで十分だと思っている。
現地の移動は、あえて決め込まない
ここは正直、ガチガチに計画していない。
今回はオフ会で行く旅だから、現地の動きは人に合わせるところが大きい。
観光のスケジュールは、出たとこ勝負。
移動の足は、基本Grab(配車アプリ)で考えている。
歩く距離を増やさないための、ぼくなりの保険。
天気の備えは、日傘兼用の雨傘を一本。
クアラルンプールは暑いし、スコールも降る。
日差しと雨、両方をこれ一本でしのぐ。
体力は「抜けて、また合流していい」と決めておく
予定を決め込まないぶん、自分の体力には線を引いておく。
極力、参加はしたい。
でも「これは無理だな」と思ったら、その時点で無理をしない。
どこかのカフェで休憩して、また合流する。
これは前にシリーズでも書いた「引き返す基準」の、海外オフ会版。
全部に付き合うか、最初からあきらめるか、の二択にしない。
抜けて、戻ってこられる。
そう決めておくだけで、ずいぶん気がラクになる。
持ち物は「現地で何とかする」を無くす方向で
最後に、持ち物。考え方はひとつ。
現地で何とかしなきゃいけないものを、できるだけ無くした状態で行く。
折り畳みの椅子。立って待つ場面で、座れる一脚を。
ロキソニン。痛みが出たときの保険。
水に流せるタイプのポケットティッシュ。現地のトイレ事情はあまりよろしくないと聞いたので。
通信は、メイン回線がpovoなので、出発直前に海外トッピングを買って対応する予定。
派手な準備じゃない。
でも「困りそうなこと」を一つずつ前もって消していくと、不安はちゃんと減っていく。
それで、これからの話
ここまでが、出発前のぼくの準備メモ。
初めての海外を、なるべく「座って」「歩かず」進めるための組み立て。
うまくいくかは、行ってみないとわからない。
車椅子のサポートは実際どうだったか。
駅直結のホテルは思った通り動きやすかったか。
オフ会の途中で、ちゃんと抜けて休めたか。
初めての海外に必要だったのは、勇気というより、
先に逃げ道を作っておくこと。そう思っている。
次回は、帰ってきてからのクアラルンプール本番編を書きます。
準備が当たったところ、外したところ、ぜんぶ正直に。
行ってきます。
※この記事の内容(座席や運賃の取り方、車椅子サポート、持ち物、通信など)は2026年6月時点の予定/ぼく個人の判断です。車椅子サポートや優先導線の有無・内容は航空会社や空港によって違います。運賃・特典航空券・海外通信プランの条件は変わるので、予約や手配の前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。痛みや体調の不安は、出発前に医療機関へご相談を。



貴重な一次情報であるとともに、その行動力にいつも驚いてます☺️